中央会の紹介





 新年あけましておめでとうございます。平成29年の新年を迎えるにあたり、会員並びに関係者の皆様に謹んで年頭のご挨拶を申しあげます。

 昨年を顧みますと、我が国の経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、力強さに欠けるものの、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調が続きました。しかし、英国のEU離脱決定や、米国のトランプ次期大統領が、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱の方針を表明するなど、保護貿易主義の台頭が世界経済の懸念となりつつあり、先行き不透明感が増しています。一方、県内の多くの中小企業は、国内消費の低迷とデフレからの脱却が進まない中、賃金上昇による人件費の増加や安値での販売競争の激化などにより、売上・収益状況の改善が進まず、景気回復の実感のない厳しい状況が続いています。
 こうした状況下にあって、地域経済の担い手として大きな役割を担う中小企業の皆様が生産性を向上させ、競争力を強化していくには、個々の企業が、財務諸表には表れない人材、技術、企業理念、顧客とのネットワークなどの経営資源を活かした知的資産経営に取り組み、環境変化に対応できる経営体質をつくり上げることが何よりも重要です。そして、個々の企業努力では解決困難な問題については、中小企業組合をはじめとする連携組織の機能を最大限に活用することにより、不足している経営資源を補い、新たな活路を切り開いていく必要があります。
 当会では、本年も中小企業連携組織に対する唯一の専門支援機関として、連携組織化の推進や新たな連携組織の構築、組合間連携の強化、農商工等連携など連携組織の拡充強化に努めてまいります。また、中小企業が抱える新製品開発や海外展開、経営革新、環境経営、事業承継、労働力確保などの課題の解決に向けて積極的に支援し、県内中小企業の振興・発展に取り組んでまいります。 新たな年を迎え、決意を新たに「信頼される中央会」、「成果に結びつく支援」を目指して役職員一丸となって支援活動に総力を傾注してまいりますので、皆様の一層のご指導、ご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。
 本年が皆さまにとって希望にあふれ、明るく、力強い未来が開く年でありますよう心よりご祈念申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。

                              平成29年 元旦


茨城県中小企業団体中央会
会 長  渡 邉   武